取材前/移動
専門性よりも会話をきちんと楽しめるインタビュアー(兼ライター)を人選しての企画です。事前情報や本サイトでも公開している出来事背景などをチェックしながら施設へと向かいます。取材前、一番緊張しているのは実はインタビュアーだったりします。
「あの人ともっと話をしておくべきだった、聞いておけば良かった」
これは、人生において誰しも一度は振り返る、後悔のひとつではないでしょうか。
スカイツリーが見下ろす東京錦糸町にあるデザイン制作会社「サンピース・グラフィックス」では
その「話せば良かった」を「話せて良かった」に変える企画・デザインを
「家族遺産プロジェクト」として行っています。
活動の総称、世界観である「家族遺産」は、独自の造語ですが、
世界遺産や文化遺産のように、私たちがデザインしたモノ、コトが、
家族にとってかけがえのない遺産となることを目指し、設定した言葉です。
本サイトではその世界観の一部に触れられるよう、
実際に利用している資料等より一部公開を行なっています。
世界を変えるほどの力はないかもしれませんが
私たちのデザインが「家族にとってちょっとだけ良い未来を」を描けることに繋がれば、幸いです。
贈る側が”聴き”、贈られる側が”話し”、贈られる側の人生ダイジェストを制作する体験型ギフトです。
「つくりやすく、聴きやすく、読みやすい」をデザインのベースとした絵本仕様の写真アルバムや、壁掛けとすることでいつでも昔話に花を添えるコミュニケーションツールとしたポスターを企画、制作。高齢者施設や結婚式場など家族が集う場へ企画、フォーマット提供を行っております。
「名刺は情報の羅列ではなく、会話へ繋ぐツール」をコンセプトに、役職や社名、住所といった情報のみではなく、"個を魅せる"要素をデザインした名刺です。
名刺交換の場や社会人としての繋がりの中だけでは見せることの出来ない普段着の自分を魅せるため、所属企業や施設ごとにその伝えたい方向性を取材、企画提案しながらつくりあげる名刺です。
遺族と会葬者を繋ぐ新しいカタチの会葬礼状で、故人の歩んできた人生を写真とともに綴ります。
「素敵なお写真ですね」「幸せな人生を歩まれたのですね」そんなお声がけで、会葬者が遺族に寄り添えるように、また、懐かしい写真を見ながら、皆が思い出話に花を咲かせられるように、そのような場面を想像しながら企画、制作しています。
ドキュメンタリー番組「家、ついて行ってイイですか?」や「ポツンと一軒家」は
本来興味のない赤の他人である一般庶民にスポットを当てているのにも関わらず、多くの人が面白いと感じているのは
背景の「人生」がきちんと描かれているためで、それが人気のひとつではないでしょうか。
家族遺産プロジェクトの個を表現するデザイン、サービスには"個を魅せる"というひとつの共通項があります。
履歴書のように趣味や特技など、そのものである単語のみを"見せる"だけでなく、
その背景に「人生」をきちんと描くことを大事とし「見せる」を超えた、魅力的な「魅せる」を目指しています。
高齢者介護施設において百歳の記念、お祝いの品として、
家族が集う場へ取材インタビュアーを派遣、対象者の人生ダイジェストを本にするサービスを行った際の
取材からお届けまでの模様をタイムラインにてご紹介します。
専門性よりも会話をきちんと楽しめるインタビュアー(兼ライター)を人選しての企画です。事前情報や本サイトでも公開している出来事背景などをチェックしながら施設へと向かいます。取材前、一番緊張しているのは実はインタビュアーだったりします。
施設担当者と打ち合わせ。本日の参加家族についてや、同席いただく施設担当者の確認、取材対象者は百歳という高齢であるため、お話し出来る具合(当日の体調や会話の程度など)を改めて確認します。
取材開始。取材対象者は当日なぜ取材されているのか自体わかっていないことも少なからず、同席するご家族も初めての経験のため、開始時点では全員が緊張しています。まずはご挨拶と簡単に趣旨説明を。事前に記入いただいた取材シートをもとに少しずつ取材を開始します。
多くがそうなのですが、持参いただいたアルバムや写真が登場した途端に、「懐かしい!!」と場は一気に和やかな雰囲気になります。家族が揃って改めてアルバムを開く場としてだけでも皆にとって嬉しく楽しい時間になっているのではと感じます。
先述の通りインタビュアーは本格派を人選していませんが、取材を進める中でひとつだけ注意点があります。それは「雑談にしない」こと。家族が楽しく思い出を語らう場をつくりながらも、進行役を兼ねながら人生を「取材」していきます。真剣に聞かれることにより、取材される側も真剣に思い出す。施設担当者が知らなかった家族関係や、家族すら初めての事実など、そのやりとり全て、皆が新しい自分に出会う場でもあります。
取材を終え、インタビュアーは取材を振り返りながら、次は人生ダイジェストとしてどのようにまとめあげようかに頭を切り替えていきます。
でもまずは、新しい土地(取材施設が初めての場所だったりした場合)でのプチ旅行を楽しんだりしているようです。お昼はどこで食べよう。
完成した成果物のお届けにインタビュアーが立ち会い記録させていただいた動画です。
取材時同席した息子さんは当初どちらかというと乗り気ではなかったようで、また贈られる側である母は本を手にするまで取材自体を理解していなかったようです。動画では、贈られる側である母以上に、息子さんの嬉しさが伝わり、成果物に対して母が手を合わせて有り難かっていただけている"家族遺産"という言葉の原点的記録になります。